産泰神社

安産祈願や神社のことについて、神職が綴ります。

このはな手帖

【これだけ確認!】車のお祓いはいついく?初穂料や受付方法・神社でのマナーを解説!

【これだけ確認!】車のお祓いはいついく?初穂料や受付方法・神社でのマナーを解説!

大切な車で事故を起こしませんように、との願いを込めて神社で行われる「車のお祓い」

「交通安全祈願」とも呼ばれます。

神社で車のお祓いをすることは、交通安全の意識を持つきっかけになり、運転する際の気持ちも引き締まります。

新車を購入した時や事故にあってしまった時など、神社で車のお祓いをしたいと考えている人もいらっしゃるかと思います。

しかしそんな時、申し込み方法は?準備はどうしたらいい?当日は何をすればいいの?

と、疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

そんな不安を、ここで丸ごと解消します。

車のお祓いの受付の仕方から、初穂料の納め方(のし袋の書き方)当日の流れや服装・持ち物についてまで当記事で詳しく解説します。

安心して車のお祓いに神社に行けるよう、この記事を読んで準備してみてくださいね。

INDEX

1. 日取りの決め方と所要時間

車のお祓い 日程の決め方

1-1. 日取りと予約の確認

1-1-1. 自身の予定に合わせて決めましょう

車のお祓いは、新車や中古車にかかわらず、納車された直後に行うのが一般的です。
ただし納車直後は手続き等も多いため、自身の予定を第一に、予備日も含めて複数日程を検討しておくと安心です。
ほとんどの神社は予約は不要ですが、神社によっては予約が必要な場合や、神社が休みの日がある場合があります。
あらかじめ神社に確認し、時間に余裕を持って、車のお祓いの日取りは早めに決めるようにしましょう。

1-1-2. お祓いは朝9時ごろ、もしくは夕方が狙い目

神社は、お正月や七五三期間(10月〜11月)、大安の日などは混み合い、お祓い(ご祈祷)まで待ち時間が発生することがあります。
ゆっくりお参りしたい、待ち時間は避けたいという場合は閑散期(夏場や仏滅・先負などの平日など)にお参りするのも良いでしょう。
なお、繁忙期に行く場合は、朝9時ごろ(受付開始直後)や夕方が比較的空いている時間帯です。

1-1-3. 六曜は気にしなくて大丈夫

車のお祓いに六曜は関係ありません。
一般的には「大安」が良い日とされ「仏滅」が悪い日とされますが、あくまで俗説の一つとして考えましょう。
仏滅にお祓いをしたからといって悪いわけではありませんので、家族や子供の予定、天候などを踏まえてお参りしやすい日に神社にお参りしましょう。

1-2. 受付・所要と混雑

受付所

1-2-1. 受付時刻の30分前に到着を心がける

車のお祓いを受ける当日、予約の有無にもよりますが、ご祈祷を受ける30分前には神社に到着するようにしましょう。

神社でのご祈祷は「随時」取り行っている場合と「時間制」の場合があり神社によって異なりますが、年始や大安などの繁忙日でなければ、30分前に到着しておけば安心です。

1-2-2. 全体所要は15〜20分

ご祈祷

受付→ご祈祷→車のお祓いまで、全体では15分〜20分が目安です。

神社の混み具合で所要時間も変わるため、後のスケジュールに余裕を持ってお参りしましょう。

1-2-3. お正月や七五三の時期はさらに余裕を持って

お正月や七五三、土日や大安などは、通常の平日よりも混み合います。

より余裕を持ったスケジュールでお祓いに行くと安心です。

2. 車のお祓いの当日の流れ

2-1. 駐車場と受付場所

2-1-1. 周囲に気をつけ指定場所に駐車

自動車お祓い所

車のお祓いの場合、ご祈祷(神様にお願いをつらえる儀式)ののちに、車自体のお祓いをするため専用の駐車スペースがある場合が多くあります。
ただし、境内は神域であるだけでなく、参拝者が歩いて移動するスペースです。
参拝者に気をつけながら、いつも以上に注意をして指定の場所に駐車するようにしましょう。

2-1-2. 用紙に住所、氏名を記入

車のお祓いの受付は「ご祈祷受付」や「社務所」で行います。
受付用紙は神社によって異なりますが、お祓いを受ける人の氏名、住所、生年月日等を記入し、受付に初穂料とともに提出します。
その際、神社によっては車両のナンバーや車検証が必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
受付が済んだら、指示にしたがいご祈祷の順番を待ちます。

2-2. ご祈祷の流れと参列マナー

2-2-1. 神殿にてご祈祷を受ける

ご祈祷

ご祈祷が始まる案内を受けたら、神職の指示にしたがい神殿へと進みます。

ご祈祷は

修祓(お祓い)→祝詞奏上(神職が祝詞を読み上げる)→拝礼(参拝者が玉串をお供えして拝礼する)

の順番で進みます。

ご祈祷の最中は私語を慎み、神職の指示に従いましょう。

2-2-2. 玉串拝礼は「二拝二拍手一拝」

玉串拝礼

ご祈祷の終盤には、参列者が神様に拝礼を行う「玉串拝礼」が執り行われます。
神職から玉串を受け取ったのち、玉串の根本が神様に向くようにお供えをします。
その後、「二拝二拍手一拝」の作法でお参りをします。心身を清め、心静かにお参りをしましょう。

2-3. 車のお祓いと授与品

2-3-1. 車のお祓い

車のお祓い

ご祈祷が終わった後は、車のお清めを行います。

神職が車の前に進み、車両や運転席をお祓いします。

お祓いをしている間は、軽く頭を下げて待ちましょう。

2-3-2. お守りなどの授与品をいただく

交通安全守

ご祈祷の前、もしくは終わったのちに、お守りやお神札などの授与品をいただきます。
授与品は神社によって異なります。
一般的にはお神札・お守りをいただくことが多く、お神札は家で、お守りは身につけてお祀りするようにしましょう。
なおお神札は神棚でお祀りするのがベストですが、神棚がない場合は棚の上など、目線よりも高いところを清浄にしてお祀りをします。
その際、お神札の正面が南もしくは東を向くようにお祀りしましょう。

2-3-3. 車内のお守りの注意点

車の中でお守りをお祀りする際、フロントガラスやルームミラーに下げることは、道路運送車両の保安基準に抵触する恐れがあるため避けましょう。
ダッシュボードの中など、運転に支障がない場所でお祀りをしましょう。

3. 初穂料とのし袋

3-1. 初穂料の目安

のし袋

3-1-1. 5,000円〜10,000円が相場

車のお祓いの初穂料は神社によって異なりますが、5,000円〜10,000円が相場です。
事前にWEBサイト等で確認し、準備しておくと安心です。

3-1-2. のし袋はあってもなくても大丈夫

初穂料は、そのまま神社に納めても問題ありませんが、のし袋を使用するとより丁寧な作法になります。
のし袋で渡す際は表書きが相手に見えるように差し出すようにしましょう。

3-1-3. 領収書が必要な場合は申し出ましょう

初穂料の領収書が必要な場合は、納めるときに領収書の発行が可能か確認しましょう。
基本的に初穂料は神様へのお供えの意味であり、領収書を発行しない神社も少なくありません。
会社の車のお祓いなどで領収書が必要な場合は、初穂料を納める際に申し出ましょう。

3-2. のし袋の記入方法

初穂料はそのまま収めても問題ありませんが、のし袋を使用するとより丁寧な作法となります。

コンビニやスーパーで簡単に手に入るので、ぜひ準備してみましょう。

3-2-1. 表書きは「初穂料」か「玉串料」

うわ袋の書き方

のし袋にはお金を入れる中袋とそれを包む上袋に分かれています。
表書きは、上袋の真ん中上段に「初穂料」もしくは「玉串料」と記入します。
どちらも神様へのお供えを意味する言葉で、車のお祓いであればどちらを使用しても大丈夫です。

3-2-2. 「蝶結び」の水引がついたものを選ぶ

のし袋についている水引は「蝶結び」のものを選ぶようにしましょう。

蝶結びは何度も結び直すことができるので、何度あっても良いお祝いに使用する結び方です。

車のお祓いは何度行っても良い儀式ですので「蝶結び」の水引を使用します。

なお、結び切りの水引は一度しかない方が良い事柄(結婚式やお見舞いなど)で使用します。

3-2-3. 氏名は表面下段にフルネームで記入する

氏名は、初穂料や玉串料と書かれた下段に記入します。
縦書きでフルネームを記入します。
https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/omotegaki/ 初穂料・玉串料のマナー|神社本庁

3-2-4. 中袋には金額と住所氏名を記入

中袋の書き方旧漢字の書き方

中袋がある場合には、表面に旧漢字の数字で金額を、裏面左下に住所氏名を記入します。
中袋がない場合には
https://www.jinjahoncho.or.jp/faq/ よくあるご質問(FAQ)|神社本庁

3-2-5. 紙幣は新札、顔が正面を向くように

お札の入れ方

中袋に入れる紙幣は、なるべく新札を使用しましょう。
どうしても新札が準備できない場合は、なるべく新しい紙幣を折らずに入れます。
中袋に入れる際は、紙幣の顔が正面を向くように納めます

4. 服装・持ち物の注意点

4-1. 服装のポイント

4-1-1. 上着は着脱容易な1枚を季節で選ぶ

待合や屋外移動で体感が変わるため、着脱しやすい上着を一枚持つと安心です。式は静かに座る時間があり、急な冷えや蒸れを避けられます。落ち着いた色味の清潔な服装が基本です。

服装の考え方(資料PDF)|神社本庁

4-1-1. 綺麗めな服装でOK

ご祈祷を受ける際の服装はフォーマルがベストですが、綺麗めな服装であれば問題ありません。

男性はシャツの上にジャケット着用、女性もカジュアルすぎない服装であれば大丈夫です。

逆に、短パンやダメージジーンズ、サンダルなどでのお参りは避けましょう。

4-1-2. 素足は避け靴下を着用しましょう

ご祈祷では神殿に昇殿するため、靴を脱ぐ場面がある場合があります。
そのため素足は避け、靴下を準備しておくと安心です。

4-2. 持ち物チェックと現金

4-2-1. なるべく現金を持っていくようにしましょう

初穂料は現金で持参すると安心です。
神社によってはクレジットカードやQR決済で受け付けている神社もありますが、ほとんどの神社は現金のみ対応しています。
あらかじめ確認しておくと安心です。

4-3. お子様連れ・バリアフリーの注意点

4-3-1. お子様は飽きない工夫をしておくと安心

神社によっては待ち時間が発生する場合があります。
お子様と一緒にお参りする方は、お子様が飽きないような準備をしておくと安心です。
神社には音が出せない場所もあるので、本やぬいぐるみなど、静かに遊べるものが良いでしょう。

4-3-2. バリアフリーにも注意

バリアフリー

バリアフリーについては、神社によっては整っていない場所も多々あります。
高齢者の方やお足元が不安な方は、駐車場からご祈祷場所までの段差の有無、ご祈祷中に椅子に座れるか、休める待合室があるかなどを事前に確認しておくと安心です。

4-3-3. 代理でのお祓いも可能

本人が同席できない場合は、代理でのご祈願も可能です。
その場合、本人の氏名、住所を控え、受付で申し込みましょう。

5. 車のお祓い早見一覧

5-1. 初穂料・のし袋

5-1-1. 表書きは初穂料/玉串料

車のお祓いの表書きは「初穂料」「玉串料」ののし袋なら問題ありません。
のし袋全体の向きと清潔さを整えると安心です。

5-1-2. 初穂料は5,000円〜10,000円が相場

初穂料の相場は5,000円〜10,000円です。

神社はクレジットカード等が使用できない場合もあるので、現金で持参しましょう。

5-2. 服装

5-2-1. 服装は平服もしくは綺麗めな服装

服装は平服、もしくは綺麗めな服装でいきましょう。
サンダルやハーフパンツなどは避けましょう。

5-3. 当日の流れ

5-3-1. 受付→ご祈祷→車のお祓いに進む

当日の流れとしては、受付の後にご祈祷、車のお祓いの順番で進みます。
神職や神社の職員の案内に従い進みますので、安心です。

5-3-2. 所要時間は15分〜20分ほど

車のお祓いの所要時間は15分から20分ほどです。

ご祈祷が始まる30分前には神社に到着しておくようにすると安心です。

また、車のお祓いは車への移動時間も必要になってきますので、余裕を持って神社にお参りをしましょう。

6. まとめ

いかがでしたでしょうか。

まとめると「車のお祓い」は

①日取りを家族で決め神社のWEBサイト等で確認

②初穂料を用意(のし袋はあってもなくても良い)

③当日は受付30分前に余裕を持って到着

この3点を押さえれば当日はスムーズに車のお祓いをすることができます。
ご祈祷の時間は15〜20分が目安。
服装は清潔な平服に靴下、上着は着脱しやすいものを1枚。持ち物は現金があると安心です。お子様の待ち時間やバリアフリーについても準備しておくとさらに安心です。

神社で車のお祓いをすることは、交通安全の意識を持つきっかけになり、運転する際の気持ちも引き締まります。

車を購入した時や、交通事故にあってしまった時など、今後事故を2度と起こさないよう気持ちを新たにするためにも、ぜひ当記事を読んで車のお祓いに行ってみてくださいね。

7. よくある質問

[質問]車のお祓いはいつ受けるもの?
[回答]納車のタイミングや事故に遭ってしまった時、新年のタイミングなどがおすすめです。
[質問]車のお祓いの日取りの決めたかは?
[回答]自身や家族の都合で決めましょう。六曜などは気にしなくて大丈夫です。
[質問]車のお祓いで気をつけるべきポイントは?
[回答]服装は平服やそれに準じた服装でお参りしましょう。ご祈祷をする場所は寒い場合がありますので、羽織れるものを一枚持っていくと安心です。また、神社に納める初穂料はあらかじめ調べておくと安心です。

 

 

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