INDEX
1.七五三とは
1-1.これまでの成長を祝い感謝し、ますますの成長を願う儀式
七五三では、これまでの子どもの成長に感謝し、ますますの成長を願います。
昔は医療が発達していなかったこともあり、乳幼児が無事に成長するのは難しいことでした。
そのため、7歳になるまで子どもの無事な成長を祈るさまざまな儀式が行われており、七五三はそれらの儀式に由来します。
七五三の儀式は、もともとは公家や武家で子どもの成長の節目に行われていたものですが、
明治時代には「七五三」と呼ばれて一般に広まったものとされています。
1-2. 七五三の意味と起源
七五三の由来は諸説ありますが、平安時代宮中で行われていた3つの儀式が由来とされています。
3歳「髪置(かみおき)の儀」
頭を清潔に保つために剃っていた髪を、3歳になって初めて伸ばしはじめる儀式です。
男女とも行われていました。
5歳「袴着(はかまぎ)の儀」
はじめて袴をはくお祝いです。
碁盤の上に立たせ、袴親として親族から選ばれた人が、袴のひもを結んではかせるといった風習もありました。
7歳「帯解(おびとき)の儀」
はじめて帯を結ぶお祝いです。
それまでは着物についていた紐を結んで兵児帯をしていたのが、7歳になると着物のつけひもをとり、
きちんと帯を結んで着物を着るようになります。「ひも解き」「ひも落とし」などともいわれます。
2.七五三にはいつ行く?
2-1. 男の子は3歳・5歳、女の子は3歳・7歳
男の子は3歳・5歳、女の子は3歳・7歳で七五三のお祝いをします。現在では、満年齢や数え年のどちらでもよいとされています。
七五三は準備も大変ですので、年齢の近い兄弟姉妹がいる場合はまとめて一緒にお祝いする場合があります。
家族の事情にあわせて、よいタイミングでお祝いをしましょう。
2-2. 七五三といえば9〜11月ですが、一年中O K
七五三といえば11月のイメージかと思います。実際、半数を超える方が11月に七五三のお祝いをされています。
しかし、最近のアンケート結果によると、
9月・10月のうちに七五三を行う方もおよそ2割程度いらっしゃることがわかります。
秋の天気の良い日に、混雑を避けて早めに行うのも賢い選択かもしれません、
(出典:Little mama 参拝や撮影はいつ?費用は?『みんなの七五三』アンケート調査(1))
神社によっては、年中七五三のご祈祷を執り行っているところもありますので、
9~11月以外に七五三をしたいということであれば、神社のWEBサイトや電話で確認してみましょう。
ハイシーズンを避ければ、衣装や写真撮影についても日にちに融通が利くというメリットもあるかもしれません。
3.家族の服装を考える上で気をつけたいことは?
七五三において、お子様の衣装は年齢によって正式な衣装というものが存在します。
一方、両親や親族の服装は、基本的には自由です。
大事なお子様のせっかくのハレの日ですので、ポイントを押さえて素敵な七五三になさってください。
3-1. 主役であるお子様を中心に、家族のまとまりを考える
七五三の服選びにおいて最も重要なのは、
「主役のお子様を中心に家族みんなでまとまりのある服装を選ぶ」ということです。
難しいと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、次の2つを意識すれば大丈夫です。
3-1-1. 両親はお子様よりも格を下げた服装を選ぶ
七五三で何よりも大切なのは、主役はお子様であるということです。
したがって、子どもが着るものに合わせて、両親の服装を選んでいきます。
例えば、お子様が和装なら、両親は和装と洋装のいずれでも構いません。
一方、お子様が洋装であれば、ご両親も洋装にしましょう。
一般的に、和装の方が、格が高いと考えられるためです。
また、母親と父親の格を揃えておくとバランスが取れた装いになります。
3-1-2. 両親はお子様を引き立たせる色合いに
お子様を引き立て、華を添えるような服装を心がけましょう。
母親の場合、和装であれば薄い黄色・桃色・水色・黄緑色・紫色など、
洋装であればネイビー・グレー・ベージュ系など落ち着いた色がおすすめです。
父親の場合はスーツが定番ですが、黒やネイビーなどのダークスーツがいいでしょう。
3-2. 服装の「格」について
これまでの説明の中で、服装の「格」について触れてきました。
服装の格式には順があり、主に正礼装、準礼装、略礼装といった「格」が存在します。
時と場合によってこれらを使い分けるのが大人のマナーとも言えます。
和装の「格」
和装の「格」は次の通りです。お子様の行事や人生儀礼の際、両親は「略式装着」がふさわしいとされています。
(出典:さが美「きものの種類とTPO」)
普段から着物を着ない現代の人にはわかりにくいところもありますが、外出着以下はカジュアルすぎるので、こうした場面には向きません。
洋装の「格」
洋装の「格」は次の通りです。お子様の行事や人生儀礼の際、両親は「略礼装」がいいでしょう。
(出典:IKINA by レンタルドレスのおしゃれコンシャス「ドレスコードとは?意味・種類など正しい服装の選び方【女性編】
ちなみに、パーティーなどのドレスコードにおいて「平服で」と指定のあった場合は、
「略礼装(インフォーマル)」の装いをします。普段着という意味ではありませんので注意しましょう。
4.七五三の主役!お子様の服装の選び方は?
七五三のお子様は、和装・洋装のいずれでも問題ありません。
主役として一番輝くような服装を着せてあげましょう。
アンケートによると、やはり主役のお子様の服装は半数が和装と人気です。
(出典:株式会社シューフーズ「七五三のお祝いの過ごし方に関してのアンケート調査」)
七五三の和装と洋装の特徴を比較すると、おおよそ以下のようになります。
どちらの衣装にもよさがありますので、事前にご検討されてください。
4-1. 和装
七五三の和装には、男女それぞれの年齢で意味合いの込められた衣装があります。
4-1-1. 男の子(3歳)
3歳の男の子の正装は、羽織と袴が基本です。
しかしながら、この最近では、3歳の女の子と同様に「被布(ひふ)」を着用する男の子も増えています。
というのも、本来的には袴を初めてはくのは5歳の儀式であり、
3歳は初めて髪を伸ばし始める「髪置きの儀」が元になっているため、特に袴姿にこだわる必要もないという考えもあるからです。
(出典:Studio Alice「七五三 3歳男の子にぴったりな着物」)
被布とは、晴れ着の上に羽織る袖のない上衣です。
房のついた飾り紐で留めるもので、まだまだあどけない可愛らしい姿になります。
帯を締めないため、小さいお子様も着やすい仕様になっています。
4-1-2. 男の子(5歳)
5歳の男の子の正装は、紋付羽織袴(着物・羽織・袴のセット)が定番です。
色紋付の羽織にあわせ、無地や縞、柄物の袴をはきます。
羽織の紐、足袋、扇子、雪駄の鼻緒も白というのが正式ですが、最近ではおしゃれに様々な色のデザインがあります。
また、懐剣やお守り、扇子といった小物を持たせるのも特徴です。
4-1-3. 女の子(3歳)
3歳の女の子の定番は、「三つ身」と呼ばれる着物の上に「被布(ひふ)」という袖のない上衣を羽織る衣装です。
地域にもよりますが、多くの場合は「兵児帯(へこおび)」と言われる幅が広く柔らかい帯を巻きますので、
着物を初めて着るお子様にもやさしい衣装です。また、着付けが簡単で着崩れの心配も少なくて済みます。
4-1-4. 女の子(7歳)
7歳の七五三では、着物に帯を結ぶ衣装になります。
柔らかい兵児帯とは異なり、大人と同じ帯を結ぶことから、
7歳の七五三が「帯解きの儀」の考え方から来ているであろうことが想像できます。
「四つ身」と呼ばれる本裁ちの振袖を肩揚げ、腰上げしてきます。
武家の女性が使っていたとされる箱迫(はこせこ)という箱型の紙入れを懐に入れ、
志古貴(しごき)と言われる芯のない帯を帯の下に結んで飾ります。帯締めには、房のついた扇子をはさみます。
4-1-5. 子供の足元は草履で
和装の場合、足元は足袋に草履が理想です。
なお、足袋は、留め具のない靴下タイプのものが簡単に脱いだり履いたりできるので便利です。
といっても、普段履き慣れない足袋と草履を長時間履いておくのはお子様にとっては大変です。
神社参拝や写真撮影のときには足を休ませられるよう、履き替え用の靴を用意しておくと安心でしょう。
4-2. 洋装
和装に比べ、動きやすいが洋装のいいところです。
4-2-1. 男の子
男の子は、「スーツ」もしくは「ジャケット+短パン」がおすすめです。
色は、ネイビー、グレー、白、黒、ベージュといった落ち着いた色が定番です。
大人のスーツを選ぶ感覚で、シャツやネクタイの色合いや柄を工夫してみてもいいかもしれません。
4-2-2. 女の子
女の子の定番はワンピースです。
ネイビー、グレー、白、黒、ベージュといった落ち着いた色が定番ですが、
着物のように鮮やかな色合いのものを選んでも問題ありません。
4-2-3. 靴は黒か衣装と同系色で揃える
靴は、黒もしくは衣装と同系色で揃えるとしっかりまとまります。
4-3. 衣装はレンタルか購入か?
簡単にまとめると、おすすめは、「和装はレンタル一択、洋装は購入の検討の余地あり」といったところかと思います。
4-3-1. 和装はレンタル一択
和装については、和装独特の専門知識やセット小物がありますので、レンタルで一式揃えてしまうのが楽です。
ハイシーズンには必ずしも気に入った衣装がないということもあるかもしれませんが、
種類は豊富にありますので何かお気に入りの1着が見つかるはず。
一方、購入となると利用後の保管とお手入れが大変です。
同性のご兄弟・姉妹がいれば別ですが、基本的に使い切りになってしまうので、
わざわざ購入するのはもったいないという見方もあるでしょう。
4-3-2. 洋装は購入を検討するのもあり
洋装となれば事情が変わってきます。
というのも、洋装であれば保管も場所を取らずお手入れもクリーニングでOKとお手軽です。
また、今後のイベント(入園式、卒園式、ピアノの発表会など)など、何かと使える可能性があるからです。
このように、他にも着る機会があるか、兄弟姉妹や親戚などの間での着回しが可能かを考えて、
何度か着るのであれば、購入の方がお得になる場合もあります。
5.母親の服装の選び方は?
お子様の服装が決まったら、次は親の服装を選びましょう。
七五三での親の服装には決まりがありませんので、迷うところもたくさんあるかと思いますが、
次のポイントを押さえれば、和装・洋装のいずれでも問題ありません。
5-1. 服装選びのポイント
5-1-1. まずは和装か洋装を決める
七五三での母親の服装は、お子様より格下の服装であれば、和装でも洋装でもどちらでも構いません。
それぞれに、ぞれぞれのよさがあります。
例えば、和装では着物を着るのは大変ですし少々動きにくいかもしれませんが、なんといっても華やかです。
一方、洋装は立ち回りには便利ですが、シンプルな印象になりがちです。
アンケート結果によると、母親の服装は洋装が多数派という結果も出ています。
手軽さと当日の動きやすさを考えると納得かもしれません。
(出典: VERY「【七五三】ママは洋装?和装?最新事情アンケート)
5-1-2. 華やかでありながら控えめな上品さを
大切なお子様のお祝いで社寺にお参りするハレの日ですので、上品で清潔感のある服装を選びましょう。
和装であればもちろん着物、洋装であればセットアップスーツやワンピースを選べば間違いありません。
主役であるお子様を引き立てるために、華やかさと控えめさをあわせ持つような色合いを選びましょう。
和装であれば淡い黄色・桃色・水色・黄緑色・紫色など、
洋装であれば黒・ネイビー・グレー・ベージュ系など落ち着いた色がおすすめです。
洋装の場合、ブローチなどの小物で華やかさをプラスするとなおよいでしょう。
5-1-3. 動きやすいもの
七五三当日は、移動や社寺でのご祈祷から食事会まで、意外とアクティブな1日になります。
動きやすさという点だけで言うと、和装よりも洋装に軍配が上がります。
当日の内容を具体的にイメージし、お子様の年齢や性格、
同行者でお子様の面倒を見てくれる人がいるかなどを考慮し、
動きやすさを重視するかどうか検討してみてもいいかもしれません。
5-2. 和装
日常あまり着る機会がないので、ぜひ和装でという方もたくさんいらっしゃるかと思います。
しかしながら、一口に「和装」といっても着物にはいろいろな種類があります。
レンタルや購入の際にお店のプロが手取り足取り教えてくれるところではありますが、
ここでは、七五三で和装を選ぶ際のポイントを簡潔にまとめました。
5-2-1. 略礼装着を選びましょう
服装の格式には順があり、主に正礼装、準礼装、略礼装といった「格」が存在します。
七五三のようなお子様の人生儀礼には、略礼装がふさわしいとされています。
略礼装のうち、特に七五三におすすめの3つを紹介します。
訪問着
フォーマル用として、結婚式のお呼ばれやお子様の人生儀礼や行事、
さらには観劇やお茶席まで、幅広く使える便利な着物です。
年齢や既婚未婚に関わらずどなたでも着用できるものです。
訪問着には、上半身から袖や足元まで、
縫い目にかかわらず一つの絵のように繋がっている「絵羽模様」があしらわれており、とても華やかな印象です。
付下げ
あらたまった場面からカジュアルなシーンまで、訪問着と同じように様々なシーンで使える万能な着物でありますが、
訪問着と違い、こちらは絵羽模様が少ないもしくはないものです。
色無地
こちらも上の2つと同じ略礼装ですが、その名の通り、一色(黒以外)で染め上げられた無地の着物です。
柄がなくシンプルな仕上がりですが、少々カジュアル感が強めとされるので、
七五三などのお祝い行事では「一つ紋」を入れるのがふさわしいと言われています。
5-2-2. 草履を履きましょう
和装ですので、草履を履いて全身ばっちり和装で固めましょう。
5-2-3. 注意点
格が高すぎる黒留袖や色留袖は不向き
和装の中でも格が高いとされる留袖は、七五三には不向きです。
黒留袖は、例えば、新郎新婦の母親が、紋の数によりますが色留袖は新郎新婦の妹姉が着るようなイメージです。
カジュアルな印象を与える小紋や紬は避けましょう
着物に日常慣れ親しんでいない方だと少々難しい感覚ではありますが、
小紋や紬はカジュアルすぎる和装になりますので七五三には向いていません。
わかりやすく言うと、これらはちょっとした外出に着るような着物です。
5-2-4. 和装はレンタルがおすすめ
和装の場合、やはりレンタルが手軽でおすすめです。
なんといっても、保管とお手入れが不要で着物が着られるというのは大変気が楽なものかと思います。
また、和装特有の知識や着こなしはプロにお任せするのが間違いありません。
イメージを掴むためにも、一度は店舗で試着してみると安心です。
ある程度感覚が掴めたら、ネットレンタルは種類が豊富でお財布に優しい価格帯ですので、検討する価値はありそうです。
その際は、当日の着付けをどうするか考えておかねばなりませんので注意しましょう。
5-3. 洋装
当日の立ち回りに便利ということもあり、最近では洋装をされる方も多くいらっしゃいます。
ここでは洋装におけるポイントを見ていきましょう。
5-3-1. 上品なワンピースやスーツを選びましょう
洋装でも略礼装である上品なワンピースやスーツがふさわしいとされています。
黒・ネイビー・グレー・ベージュ系など落ち着いた色がおすすめです。
少し暗めな印象になってしまう場合は、コサージュなどの小物で華やかさをプラスしてあげましょう。
5-3-2. ヒールの低いパンプルが定番
七五三当日は、元気なお子様たちとの移動や境内での時間もありますので、
低めの歩きやすいパンプスが安心でしょう。
5-3-4. 注意点
露出の多い服は避けましょう
特に厳格なルールはありませんが、社寺への参拝の際の一般的なマナーとして、露出の多い服は避けましょう。
ノースリーブのワンピースの場合はジャケットがあると無難です。スカートの丈も膝下がベターです。
アクセサリーは上品で小ぶりなものを
日々のコーディネートと同じように、服装に合ったものを選びましょう。
ワンピースやスーツに定番なのはパールのネックレスです。
イヤリングやピアスも小ぶりなものであれば問題ありません。
5-3-5. 洋装は購入の検討もあり
洋装の場合、今後の使用予定があれば思い切って購入をおすすめします。
これから続く入園式や卒園式など、何かと重宝する場面が多くあるでしょう。
ワンピースやスーツの場合はお手入れも比較的簡単で場所を取らずに保管できるのも安心です。
5-4. お腹に赤ちゃんがいる場合は、マタニティフォーマルを
妊娠されている方は、無理をせずに体調優先での服装で問題ありません。
といってもせっかくの七五三というお祝いの場ですので、
マタニティフォーマルを着用されると、上品な雰囲気でよろしいかと思います。
6.父親の服装の選び方は?
お子様の衣装が決まったら、母親と合わせて父親の服装を選びましょう。
6-1. ダークカラーのスーツが一般的
父親の衣装としては、ダークカラーのスーツが定番です。
ダークカラーとは、黒やネイビー、チャコールグレーを指します。
無地はもちろん、薄いストライプが入っていても大丈夫です。
なお、仕事に着ているビジネススーツがあれば、
わざわざ七五三のためだけに新しいものを購入する必要はありませんのでご安心ください。
6-2. シャツやネクタイで華やかさを添える
せっかくの七五三のお祝いですので、華やかさを添えたいときは、
シャツの色を変えてみたり、おしゃれなネクタイを選んでみたりするのもいいかもしれません。
ストライプやドットなど、シンプルなものであれば柄があるものも問題ありません。
また、ポケットチーフも追加すれば、仕事の時とは少し違ったおしゃれ感を楽しめます。
6-3. ベストを追加してスリーピースだとよりフォーマル感が増す
スリーピースとは、ジャケット+ベスト(ジレ)+スラックスからなるスーツのことです。上品できちんと感が出ますので、おすすめの衣装です。
6-4. 注意点
6-4-1. シャツはアイロンをしてシワがないようにしましょう
せっかくスーツで決めても、シャツがシワシワだと残念な印象になってしまいます。
前日までに、シャツにはアイロンをかけてシワがないことを確認しましょう。
6-4-2. ネクタイの色は黒や暗い色は避けましょう
ダークスーツに暗い色のネクタイをすると、全体的に暗いイメージになってしまいます。
お祝い事ですので、ネクタイは少し色味のあるものを選んでみましょう。
6-4-3. 髪型には気をつけましょう
七五三の朝は早く、お子様の準備に親はバタバタかと思いますが、
自分のヘアセットも忘れずに。清潔感が大切です。
6-4-4. 華美なアクセサリーは控えましょう
社寺への参拝における一般的なマナーと同じですが、華美なアクセサリーは避けましょう。
7.付き添いのご兄弟・姉妹の服装の選び方は?
主役のお子様の衣装が決まったら、親と合わせて付き添いの兄弟・姉妹の衣装準備も必要です。
7-1. 服装選びのポイント
7-1-1. 基本、洋装を選ぶ
七五三において付き添い組は主役ではありませんので、洋装を選べば問題ありません。
手持ちの中でよそ行きのものがあればそれで構いません。
お持ちでない場合でも、今後に役立つようなことがありそうでれば、
いい機会ですので購入も検討されてもよいかもしれません。
7-1-2. 主役の子供よりも控えめな印象に
七五三の主役の子を主役とするよう、付き添いのお子様の服装は控えめにまとめましょう。
7-1-3. 上品でよそ行き感のある服装を
神社でのご祈祷や参拝といったお祝い行事であり、
多くの場合主役と一緒に写真に残りますので、上品でよそ行き感のある服装が無難です。
ジーパンにTシャツなどカジュアルすぎるものは避けた方がよいでしょう。
7-2. 兄弟の定番は、シャツ・ネクタイ・ズボン
ご兄弟であれば、シャツ・ネクタイ・ズボンのセットがおすすめです。
黒やネイビー、グレーがおすすめです。靴は黒系のローファーがあれば品よくまとまります。
7-3. 姉妹の定番は、ワンピースやブラウスにスカート
ご姉妹の場合は、ワンピースやブラウスにスカートがお上品に可愛らしく着られます。
靴は黒やネイビーもしくは洋服と同系色のローファーやパンプスで仕上げるといいでしょう。
8.祖父母の服装の選び方は?
孫の七五三にお呼ばれした祖父母の皆様は、楽しみに当日を迎えられることかと思います。
ここでは、祖父母の服装選びのポイントを紹介します。
8-1. 服装選びのポイント
8-1-1. 雰囲気と格を揃えることが第一
七五三のお子様を中心に、そのご両親と付き添いのお子様と、雰囲気と格を揃えることが最も重要です。
8-1-2. 事前に母親・父親と相談を
七五三で大切にしたいのは、家族(親族)でまとまりのある服装をするということ。
お呼ばれが決まった段階で、早めの段階でお孫さんの両親(祖父母から見た息子・娘)に服装については相談しておきましょう。
8-2. 祖母は略礼装着かセレモニースーツ
和装の場合は、略礼装着
親子三代和装での写真はとっても華やかで見栄えがします。
祖母も和装でという場合は、略礼装着(訪問着、付け下げ、色無地)を準備しましょう。
洋装の場合は、ワンピースやセットアップ
洋装の場合は、ワンピースやセットアップがおすすめです。
お手持ちで使えそうなものがあれば、わざわざ購入する必要はありません。
色は、黒・ネイビー・グレー・ベージュなど落ち着いた色でまとめましょう。
暗くなりすぎる場合は、コサージュなどの小物を添えて華やかさを追加してもいいかもしれません。
なお、お孫さんの面倒を見る役が回ってくることもありますので、その場合は立ち回りの便利な洋装がおすすめです。
8-3. 祖父はスーツが基本
父親と同じように、ダークカラーのスーツが定番です。
黒やネイビー、チャコールグレーのもので、無地だけでなく薄いストライプが入っていても大丈夫です。
お使いのビジネススーツがあれば、そちらで事足りますのでわざわざ購入する必要はありません。
お持ちでない場合は、清潔感のある襟のあるシャツにジャケットで問題ありません。
8-4. 注意点
カジュアルすぎる格好は避けましょう
一般的な社寺への参拝マナーと同じですが、カジュアルすぎる格好はふさわしくありませんので避けましょう。
また、蛍光色の服やアクセサリーをたくさん身につけるのも控えましょう。
七五三のお子様はしっかりと正装されることかと思いますので、
主役を中心に、そのご両親と付き添いのお子様と、雰囲気と格を揃えましょう。
寒くなる時期なので防寒アイテムも準備しましょう
七五三をする時期にもよりますが、11月ともなれば寒い日もあるかと思います。
羽織ものを持っていくなど防寒アイテムがあると安心です。
9.レンタルか購入か?おすすめお店紹介
七五三に向けての準備にあたり、服装を購入するかレンタルで済ませるかはお悩みのポイントになるかと思います。
簡単にまとめると、おすすめは以下の通りとなります。
9-1. 和装はレンタル一択
七五三で和装をお召しになりたいのであれば、大人も子供も、和装は断然レンタルをおすすめします。
和装だと、独特の専門知識が必要だったり、セット小物があったりしますので、レンタルで一式揃えてしまうのが楽です。
購入となると利用後の保管とお手入れが大変ですが、
レンタルであればそのままお返しできますので、メンテナンスの手間も省けます。
なお、和装は当日着付けが必要になりますので、
ご自身や身内の方で着付けが難しい場合は、美容院にヘアセットと一緒とまとめて予約しましょう。
9-2. 和装レンタルおすすめショップ紹介
夢館
結婚式・成人式・卒業式の着物レンタルなら、京都着物レンタル夢館 (yumeyakata.com)
七五三の子供向け着物は、古典柄からモダンで個性的な柄まで豊富なラインナップがそろいます。
母親の訪問着も上品なものがたくさんあります。いずれも、小物はフルセットでついてきますので安心です。
店舗は京都のみですが、ネットレンタルが可能ですので遠方の方でも利用が可能です。
晴れ着の丸昌
晴れ着の丸昌インターネットショップ (marusho-1010.com)
七五三定番の古典柄を主に取り扱っていますが、色とりどりの華やかなものがたくさんあります。
小物もレンタルされますので細かいところはお任せしてしまいましょう。
母親用の訪問着や色無地も豊富に取り揃えています。
店舗は都内や横浜、大宮などにありますので、一度は試着してみたいという方にもおすすめです。
東京レンタルいしょう
東京レンタルいしょう|着物レンタル・子供スーツ衣装レンタル (tokyo-rentalishou.com)
店舗はなく完全オンラインになりますが、子供用と大人用、どちらもたくさんの着物の種類がたくさんあります。
各商品ページからレンタルの空き状況を確認できるので、予定が立てやすいというのも魅力です。
9-3. 洋装は購入を検討するのもあり
洋装となれば事情が変わってきます。
というのも、洋装であれば保管も場所を取らずお手入れもクリーニングでOKとお手軽です。
また、今後のイベント(入園式、卒園式、ピアノの発表会など)など、
何かと使える可能性があり、1着は手元に持っておくと便利だからです。
特に大人はこれ以上大幅に身長が伸びることはないので、特に購入をおすすめします。
子供の場合は、他にも着る機会があるか、兄弟姉妹や親戚などの間での着回しが可能かを考えて、
何度か着るのであれば、購入の方がお得になる場合もあります。
目立つ汚れがなければ、使用後はフリマアプリでの出品もできます。
ただ、有名ブランドの子供服は値が張るのが実情です。
1回しか着る予定がないという場合は、洋装でもレンタルしてもいいでしょう。
9-4. 洋装おすすめショップ紹介
9-4-1. 【子供用】レンタルショップ
レンタルであれば有名ブランドの子供用スーツがお手軽価格で着ることができます。
また、お店によっては靴の準備もありますので、トータルコーディネートも簡単です。
こどもレンタルドレスワールド楽天市場店
こどもレンタルドレスワールド楽天市場店 (rakuten.ne.jp)
Cindy Kids
ブランドフォーマル子ども服レンタル シンディキッズ (cindy-kids.com)
9-4-2. 【母親用】スーツ販売店
今後、さまざまなイベントで活用することを前提とすれば、試着してお気に入りの1着を見つけましょう。
大手のスーツ取扱店であれば、セレモニースタイルとして上品なワンピースやセットアップスーツのラインナップが豊富です。
・AOKI
ハレの日にもお仕事にも使える セレモニースタイル|レディース(女性) | 特集【AOKI公式通販】 (aoki-style.com)
・洋服の青山
レディース セレモニー | レディース フォーマル(喪服・礼服) | レディース | 洋服の青山【公式通販】 (y-aoyama.jp)
・THE SUIT COMPANY
CEREMONY STYLE -2021- (uktsc.com)
10. 実例紹介!家族の衣装 組み合わせ
10-1. 娘2人の七五三(祖父母あり)
おばあちゃんがついてきてくれるということであれば、子供の面倒を見るのも安心。親子そろって和装というのも華やかです。
父親:洋装(手持ち)
母親:和装(手持ちか購入)
子供:和装(レンタル)
付き添い子供:洋装(手持ちか購入か)
祖父:洋装(手持ち)
父母:洋装(手持ち)
10-2. 息子2人の七五三(祖父母なし)
やんちゃ盛りの男の子(3歳と5歳)の七五三であれば、母親は動ける洋装ワンピースがおすすめ。
父親:洋装(手持ち)
母親:洋装(手持ちか購入)
子供:和装(レンタル)
付き添い子供:洋装(手持ちか購入か)
まとめ
七五三で着る服は決まりましたでしょうか。
ポイントを復習すると、
- 主役であるお子様を中心に家族でまとまりをもたせる
- お子様は和装スタイルが人気
- 母親は動きやすさ重視なら洋装
- 父親はスーツで清潔感を
- 祖父母は、母親・父親と相談してみて
- 親子とも和装はレンタル、洋装なら購入を検討してみてもよい
七五三の準備は何かと時間がかかりますので、早めにイメージを具体化しておきましょう。
半年前頃~3カ月前には予約を完了させておくのが理想です。
七五三の日は、家族そろって素敵な服装で、素敵な一日をお過ごしください。
<参考資料>
・成美堂出版編集部「赤ちゃん・子どものお祝い事~出産から小学校入学までの行事」(2008)成美堂出版
・洋服の青山「【七五三にふさわしい服装】子供や母親・父親が着る服」
【七五三にふさわしい服装】子供や母親・父親が着る服|コラム&豆知識 (y-aoyama.jp)
・さが美「きものの種類とTPO」
https://sgm.co.jp/useful/tpo/
・スタジオアリス
スタジオアリス写真撮影ならこども写真館|写真スタジオ・フォトスタジオ (studio-alice.co.jp)
・晴れ着の丸昌 横浜店「晴れ着のアレコレ 着物や礼服にまるわるお話」
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/753/